「会社員の産休・育休中は社会保険料が免除になるのに、フリーランスや自営業の自分には何の支援もない」——そう感じていた人に朗報です。2026年10月から、国民年金第1号被保険者(自営業・フリーランス・学生・無職の方など)を対象に、子育て期間の国民年金保険料を免除する新制度がスタートします。免除されても将来の年金額は減らないという、知らないと損する仕組みです。
この記事のポイント
- ✅対象は自営業・フリーランス・学生など「国民年金第1号被保険者」のみ。会社員・公務員(第2号)は対象外
- ✅免除期間は母が最大13か月、父(養父母含む)が最大12か月、所得制限なし
- ✅夫婦でそろって使えば合計最大44万8,000円の保険料が免除。しかも年金額は減らない
- ✅自動適用されないため自分で届出が必要
国民年金の育児免除制度とは?2026年10月にスタート
これまで会社員・公務員(国民年金第2号被保険者)には、産休・育休中の社会保険料を免除する仕組みがありました。一方で自営業やフリーランスなどの国民年金第1号被保険者には、出産前後4か月間の「産前産後免除」しかなく、育児中の保険料負担は続いていました。2026年10月から始まる「育児期間の国民年金保険料免除制度」は、この産前産後免除に続けて、子が1歳になるまでの保険料を新たに免除する仕組みです。
日本年金機構によると、免除された期間は「保険料を納付したものとして」老齢基礎年金の受給額に反映されます。つまり、免除を受けても将来もらえる年金が減らないという点が、この制度の最大の特徴です。
対象になるのは誰?会社員と自営業で扱いが違う
対象は、子を養育する国民年金第1号被保険者の実父母・養父母です。自営業者、フリーランス、農業者、学生、無職の方などが当てはまります。子と同一住所であることが要件で、所得による制限はありません。
📘 「第1号被保険者」とは?
国民年金の加入者は3種類に分かれます。自営業・フリーランス・学生・無職の人が「第1号」、会社員・公務員が「第2号」、第2号に扶養されている配偶者が「第3号」です。今回の育児免除は第1号被保険者だけが対象で、会社員の配偶者(第3号)やすでに育休制度がある会社員(第2号)は対象外です。
免除期間と金額は?母13か月・父12か月で夫婦合計44万8,000円
免除期間は母と父で異なります。実母の場合は、出産前後の産前産後免除(4か月)に続く9か月間が免除され、合計で最大13か月分が免除対象になります。実父・養父母の場合は、子を養育することになった月から、1歳になる誕生日の前月までの最大12か月間が免除されます。
💡 夫婦で合計いくら免除される?
2026年度の国民年金保険料は月額17,920円です。母が13か月分免除されると17,920円×13か月=232,960円、父が12か月分免除されると17,920円×12か月=215,040円。夫婦そろって届出をすれば、合計232,960円+215,040円=448,000円の保険料負担がなくなる計算になります(子1人あたり、両親とも第1号被保険者である場合の目安)。
気になる「将来の年金」は減らないの?
保険料を実際に納めていない期間ですが、老齢基礎年金の計算上は「納付済み」として扱われます。そのため、この制度を利用したことを理由に将来の年金受給額が減ることはありません。むしろ、これまでは育児中に保険料を払えず「未納」扱いになっていた人にとっては、年金額が守られるという意味でもメリットが大きい制度です。
申請前に確認したい3つのポイント
1つ目は、この制度は自動的には適用されないという点です。対象者であっても、自分で届出をしなければ免除は受けられません。要件を満たしたら速やかに手続きをする必要があります。
2つ目は、申請方法です。紙の申請書を市区町村の国民年金担当窓口や年金事務所に提出する方法のほか、マイナポータルを使った電子申請にも対応しています。手元にマイナンバーカードがあれば、自宅からの申請も検討できます。
3つ目は、対象外になるケースの確認です。会社員・公務員(第2号)やその配偶者(第3号)はそもそも対象外で、すでに別の制度で保険料が扱われています。「自分がどの号に当たるか」を年金手帳やマイナポータルで確認しておくと手続きがスムーズです。
⚠️ 注意しておきたいこと
免除額や期間は家庭の状況(出産日・養育開始日・子の人数など)によって異なります。本記事の金額はあくまで目安の計算例であり、正確な免除額・申請要件は必ずお住まいの市区町村の国民年金窓口または日本年金機構にご確認ください。
📋 国民年金育児免除制度の早見表
| 国民年金育児免除制度の早見表 | |
|---|---|
| 開始日 | 2026年10月1日 |
| 対象者 | 国民年金第1号被保険者の実父母・養父母(会社員・公務員は対象外) |
| 免除期間 | 母:産前産後免除に続く9か月(合計最大13か月)/父・養父母:最大12か月 |
| 目安の免除額 | 夫婦合計で最大44万8,000円(2026年度保険料基準) |
| 申請方法 | 国民年金担当窓口への紙申請、またはマイナポータルでの電子申請 |
まとめ:結局どうすればいい?
結局どうすればいいかと言えば、「自分が国民年金第1号被保険者かどうかを確認し、対象であればすぐに届出をする」だけです。所得制限がなく、将来の年金額も減らないという条件のよい制度なので、知らずに申請し忘れるのが一番の損になります。
まずはお住まいの市区町村の国民年金窓口やマイナポータルで、自分が対象になるかどうかを確認することから始めましょう。
※本記事の情報は執筆時点のものです。最新情報は各公式サイトをご確認ください。

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