「金利が上がったってニュースで見たけど、うちの住宅ローンの返済額は結局いくら増えるの?」――そんな不安を感じている変動金利利用者は多いはずです。日銀が2026年6月に政策金利を1.0%へ引き上げたことで、住宅ローンの変動金利にもいよいよ影響が及び始めています。今回は、いつから・どれくらい返済額が変わるのか、そして今のうちに確認しておきたい対策を整理します。
この記事のポイント
- ✅日銀の利上げを受け、新規融資は2026年8月3日から新しい金利が適用
- ✅返済中の人は10月の金利見直し・11月度返済分から影響が出る
- ✅借入3,000万円・30年の場合、月々約3,400円・年間約4万円の負担増になる計算例
なぜ住宅ローンの金利が上がるのか
2026年6月の日銀金融政策決定会合で、政策金利が0.75%程度から1.0%程度へ引き上げられました。これは1995年以来、約31年ぶりの高い水準です。これを受けて三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行などの大手銀行は、住宅ローンの基準金利の元になる短期プライムレートを0.25%引き上げると発表しています。
💡 大手銀行の短期プライムレート引き上げ(2026年8月3日実施)
三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行は2.125%→2.375%、りそな銀行は2.375%→2.625%に引き上げ予定。この短期プライムレートが住宅ローン変動金利の基準金利の目安になります。
いつから上がる?新規融資と返済中で時期が違う
ポイントは、これから住宅ローンを組む人と、すでに返済中の人とで影響のタイミングが異なることです。新規に融資を受ける場合は2026年8月3日以降の融資実行分から新しい金利が適用されます。一方、すでに返済中の人は多くの金融機関で年2回(4月・10月)金利を見直す方式のため、2026年10月の見直しを経て11月度の返済分から反映されるのが一般的です。
📘 「5年ルール」「125%ルール」も確認しておこう
元利均等返済の変動金利ローンの多くは、金利が上がっても毎月の返済額自体は5年間変わらず、5年後に見直される際も直前の返済額の125%を上限とする仕組みを採用しています。ただしこの場合、増えた利息分を先に支払う形になり元金の減りが遅くなるため、負担が消えたわけではない点に注意が必要です。ルールの有無は金融機関やローンの契約内容によって異なるため、自分の契約書やマイページで確認しておきましょう。
借入3,000万円なら実際いくら増える?
影響の大きさをイメージするため、借入残高3,000万円・返済期間30年・元利均等返済で、金利が0.5%から0.75%へ0.25%上昇した場合の計算例を見てみましょう。
💡 借入3,000万円・30年返済の計算例(諸条件により結果は異なります)
金利0.5%の場合の月々の返済額は約89,700円。金利が0.75%に上がると約93,100円となり、差額は月々約3,400円、年間では約4万円の負担増という計算になります。借入残高が多い人・返済期間が長く残っている人ほど、増加額は大きくなります。
固定金利への借り換えは得か?
「もう変動金利は不安だから固定に変えたい」と考える人もいるでしょう。ただし2026年7月時点では、変動金利と固定金利(10年・20年)の金利差は年2.06%程度あり、この差を利上げによる負担増だけで取り戻すには、今後9回以上の追加利上げが必要という試算もあります。固定金利への切り替えは「安心料」を払う判断に近く、必ずしも得とは限りません。
⚠️ 借り換えを検討する前に確認したい注意点
借り換えには保証料・事務手数料・登記費用などで一般的に30万〜100万円程度の諸費用がかかります。また借り換え後の返済期間が10年未満になると住宅ローン控除が使えなくなる場合があり、団体信用生命保険も新規加入・再審査が必須です。金利差だけでなく、手数料込みの総返済額と、控除・団信の条件まで含めて比較することが欠かせません。
今すぐ確認すべき3つの対策
①まずは自分のローン契約書やマイページで、金利タイプと「5年ルール・125%ルール」の適用有無を確認しましょう。②金融機関の返済額シミュレーションで、金利が0.25%・0.5%上がった場合の返済額を試算しておくこと。③繰り上げ返済や借り換えを検討する場合は、手数料・住宅ローン控除・団信の条件まで含めた総返済額で比較する制度が大切です。焦って動く前に、まず「自分の場合はいくら増えるのか」を数字で把握することが第一歩になります。
📋 住宅ローン変動金利の変更点まとめ
| 住宅ローン変動金利の変更点まとめ | |
|---|---|
| 新規融資への適用開始 | 2026年8月3日融資実行分から |
| 既存ローンへの反映 | 10月の金利見直し・11月度返済分から |
| 短期プライムレートの上昇幅 | 大手銀行で+0.25% |
| 3,000万円・30年の負担増計算例 | 月々約3,400円・年間約4万円 |
| 借り換えの判断基準 | 手数料・控除・団信込みの総返済額で比較 |
まとめ:結局どうすればいい?
結論として、今すぐ何かを解約したり急いで借り換えたりする必要はありません。大切なのは「自分のローンが5年ルールの対象か」「金利が上がったら実際いくら増えるのか」を数字で把握しておくことです。そのうえで、繰り上げ返済や借り換えは手数料・控除・団信まで含めた総額で比較し、焦らず判断しましょう。
※本記事の情報は執筆時点のものです。最新情報は各公式サイトをご確認ください。
まずは自分のローン契約書やネットバンキングのマイページを開いて、金利タイプと返済予定表を確認することから始めよう。
