「マイナンバーカードは10年使えるはず」——そう思って、封筒で届いた「有効期限通知書」を引き出しにしまい込んでいませんか?実は、カード本体とは別に5年で期限が切れる部分があり、そのまま放置するとマイナ保険証や確定申告のオンライン手続きが止まってしまいます。
この記事のポイント
- ✅カード本体は約10年でも、中の「電子証明書」は5年で失効する
- ✅2026年度は電子証明書だけで約1,430万件が更新対象。マイナポイントで2020〜2021年に作った人が続々期限を迎える
- ✅更新は市区町村の窓口のみ(オンライン不可・手数料無料)。通知書が届いたら早めに動くのが安全
なぜ「10年有効」なのに更新手続きがいるのか
マイナンバーカードには有効期限が2種類あります。カード本体(ICチップや券面)は、18歳以上で取得した場合は発行から10回目の誕生日まで、つまり約10年です。一方、カードの中に入っている「電子証明書」は、年齢に関係なく5回目の誕生日まで=約5年と、期限が半分しかありません。
電子証明書は、オンラインで「本人であること」を証明する、電子的な印鑑証明のようなものです。制度開始の2016年前後や、2020〜2021年のマイナポイント第1弾でカードを作った人は、ちょうど2025〜2026年にこの5年の期限を迎えます。デジタル庁によると、2026年度(令和8年度)に更新が必要なのはカード本体で約590万件、電子証明書で約1,430万件にのぼる見込みです。
📘 電子証明書は2種類ある
「署名用電子証明書」はe-Taxの確定申告や各種オンライン申請に使うもので、6〜16桁の英数字パスワードで管理します。「利用者証明用電子証明書」はマイナ保険証やマイナポータルへのログインに使うもので、4桁の暗証番号で管理します。更新時はどちらもまとめて手続きの対象になります。
電子証明書が切れると困る3つの場面
期限が切れても、カード自体は顔写真付きの身分証明書として使えます。ただし「オンラインでの本人確認」が必要な次の3つは止まってしまいます。
1つ目はマイナ保険証です。厚生労働省によると、電子証明書の有効期限が切れても、期限が属する月の末日から3か月間は保険証として使えます。ただしその後は利用できず、更新しない人には申請なしで「資格確認書」が郵送される流れです。
2つ目は確定申告(e-Tax)やオンライン申請です。署名用電子証明書が失効していると、スマホやパソコンからの電子申告ができません。医療費控除やふるさと納税の還付申告を予定している人は、申告シーズンに慌てないよう先に確認しておくと安心です。
3つ目はマイナポータルの利用です。児童手当や保育所の申請、給付金の受取口座登録など、行政手続きのオンライン窓口にログインできなくなります。
💡 期限切れは「ある日突然」ではない
有効期限の2〜3か月前を目安に、J-LIS(地方公共団体情報システム機構)から有効期限通知書が入った封筒が届きます。医療機関の受付でも、カードリーダーの画面に更新のお知らせが表示されます。通知が来た時点で、まだ数か月の猶予がある、と考えておきましょう。
⚠️ 更新は「窓口だけ」。オンライン更新をうたう案内は詐欺の疑い
電子証明書の更新は、住民登録のある市区町村の窓口(一部は市区町村が指定する郵便局)での対面手続きのみで、手数料は無料です。「リンクから更新手続きを」というメールやSMSを公的機関が送ることはありません。心当たりのない案内は開かず、市区町村の公式サイトで確認してください。
期限切れ前に確認したい3つのこと
1. まず有効期限を確認する。カード裏面のサインパネル上部に「電子証明書の有効期限」を手書きで記入する欄があります。空欄でわからない場合は、スマホでマイナポータルにログインし、「マイナンバーカード」の画面で満了日を確認できます。
2. 通知書が届いたら、早めに窓口へ。窓口が混み合う時期は手続きに時間がかかることがあります。持ち物はマイナンバーカード本体と、設定した暗証番号(4桁および英数字)です。代理人が行く場合は必要書類が増えるため、事前に市区町村へ確認しましょう。
3. 暗証番号を思い出しておく/家族の分もまとめて確認。暗証番号を忘れると再設定の手続きが増えます。家族に期限が近い人がいれば、同じタイミングで確認しておくと窓口に行く回数を減らせます。
📋 マイナンバーカードの有効期限まとめ
| マイナンバーカードの有効期限まとめ | |
|---|---|
| カード本体 | 18歳以上で取得は約10年/18歳未満で取得は約5年 |
| 電子証明書 | 年齢問わず約5年。切れるとマイナ保険証・e-Tax・マイナポータルが停止 |
| 通知 | 期限の2〜3か月前にJ-LISから封筒。医療機関でも画面に表示 |
| 更新場所 | 市区町村の窓口(一部は指定郵便局)のみ・手数料無料 |
| マイナ保険証の猶予 | 失効した月の末日から3か月間は利用可。その後は資格確認書 |
まとめ:結局どうすればいい?
「カードは10年」という思い込みが、いちばんの落とし穴です。中の電子証明書は5年で切れ、放置するとマイナ保険証や確定申告のオンライン手続きが止まります。通知書が届いたら、あるいは届く前でも期限の3か月前になったら、早めに市区町村の窓口で無料更新を済ませておきましょう。
まずは今日、財布からマイナンバーカードを取り出して、裏面の「電子証明書の有効期限」欄を見てみましょう。空欄ならマイナポータルで満了日をチェックするところから始めてください。
※本記事の情報は執筆時点(2026年9月)のものです。最新情報はデジタル庁・お住まいの市区町村の公式サイトをご確認ください。
