【2026年最新】生前贈与の110万円は廃止された?7年ルールで損しないための3つの確認ポイント

生前贈与110万円は廃止?7年ルール

マネー2026年10月20日知る得トレンド編集部約17分で読めます

「おじいちゃん・おばあちゃんから子や孫へ、毎年110万円までは無税で渡せる」——そう聞いて生前贈与を続けてきた人ほど、最近「制度が変わって損をする」という話を聞いて不安になっていないだろうか。本当に損をするのか、それとも噂が独り歩きしているだけなのか。結論を先に言えば、110万円の非課税枠そのものはなくなっていない。ただし、2024年の税制改正で「持ち戻し」の仕組みが変わりつつあり、2026年から2027年にかけてが実は重要な節目になる。

この記事のポイント

  • ✅生前贈与の110万円の非課税枠は廃止されていない。今も毎年使える制度
  • ✅変わったのは「相続前の持ち戻し期間」。2024年1月1日以後の贈与から対象
  • ✅2026年中の相続はまだ従来通り「3年ルール」のまま変わらない
  • ✅本当に注意が必要になるのは2027年1月1日以降に発生する相続から

⚠️ 免責事項・ご注意

本記事は一般的な情報提供を目的としており、税務相談・税務代理・税務書類の作成に該当するものではありません。掲載している年度早見表やシミュレーションはあくまで参考目安であり、実際の税額は家族構成・資産状況・各種控除等の条件によって異なります。個別の税務については、必ず税理士または所轄の税務署にご相談ください。

「生前贈与は廃止された」は誤解。本当に変わったのは何か

SNSなどで「生前贈与が廃止される」「110万円はもう使えない」といった情報を見かけることがあるが、これは正確ではない。廃止されたのは非課税枠ではなく、以前の「相続開始前3年以内の贈与は相続財産に持ち戻す」という持ち戻し期間のルールのほうだ。2024年1月1日以後に行われた贈与については、この持ち戻し期間が段階的に7年まで延びていく仕組みに変わった。

ここで重要なのは「段階的に」という点だ。改正初日からいきなり7年分が対象になるわけではなく、相続が発生する年によって対象期間が異なる。この時間差を理解していないと、「もう手遅れだ」と誤解して必要以上に贈与を控えてしまうことになりかねない。

📘 そもそも「生前贈与」「持ち戻し」とは

生前贈与とは、存命中に財産を子や孫に渡すこと。年間110万円までは贈与税がかからない(暦年課税の基礎控除)。ただし贈与した人が亡くなった際、死亡直前の一定期間内の贈与は「相続税の前払いを避けるための駆け込み」とみなされ、相続財産に加算し直して相続税を計算する。これが「持ち戻し」と呼ばれる仕組みだ。

7年ルールの本当の仕組み、確認すべきポイントは3つ

①対象は2024年1月1日以後の贈与のみ。それより前の贈与は旧ルール(3年)のまま計算される。

②2026年中に発生する相続は、まだ従来の「3年ルール」。持ち戻し期間が急に伸びるわけではなく、今年はルール変更の影響を受けない年にあたる。

③本当の節目は2027年1月1日。この日以降に相続が発生すると、2024年1月1日以後のすべての贈与が持ち戻しの対象になり、2031年1月1日以降は完全に「7年ルール」に切り替わる。

💡 相続が発生する年ごとの持ち戻し期間早見表

〜2026年12月31日に相続開始:相続前3年以内の贈与が対象(改正前と同じ)/2027年1月1日〜2030年12月31日に相続開始:2024年1月1日以後のすべての贈与が対象/2031年1月1日以降に相続開始:相続前7年以内の贈与が対象(完全移行)。※相続が発生する年によって対象期間の長さそのものが変わる点に注意。

4〜7年前の贈与には「100万円の緩和措置」がある

7年ルールが完全適用された後でも、持ち戻し額がそのまま増えるわけではない。相続開始前4年目から7年目までに受けた贈与については、合計100万円まで相続財産への加算対象から除外できる緩和措置が設けられている。つまり実質的に負担が増えるのは、主に直近3年以内の贈与部分ということになる。

この緩和措置があることで、「7年分がまるごと重く課税される」というイメージよりは、実際の増加分はやや穏やかだと考えられる。ただし家族の資産規模や贈与のタイミングによって影響度は変わるため、気になる場合は早めに専門家へ相談しておきたい。

今日から確認したい3つのこと

1. 贈与をいつから始めているか記録を確認する。2024年1月1日より前からの贈与かどうかで、当面の扱いが変わる。

2. 贈与契約書や記録を残す習慣をつける。いつ・いくら渡したかが曖昧だと、持ち戻し計算の際にトラブルの原因になりやすい。

3. 相続時精算課税との違いを理解する。相続時精算課税を選ぶと暦年課税には戻れないため、仮に検討する場合は家族の状況を踏まえて慎重に判断したい制度のひとつだ。

📋 生前贈与110万円ルールの要点整理

生前贈与110万円ルールの要点整理
非課税枠 廃止されていない。年間110万円まで今も非課税
2026年中の相続 従来通り「3年ルール」。影響なし
2027年〜2030年の相続 2024年1月1日以後の贈与すべてが対象
2031年以降の相続 相続前7年以内の贈与が対象(完全移行)
緩和措置 4〜7年前の贈与分は合計100万円まで対象外

まとめ:結局どうすればいい?

結局どうすればいいのか、一言で言えば「110万円の非課税枠自体は今も健在なので慌てて贈与をやめる必要はない。重要なのは、贈与を始めた時期の記録を確認し、2027年以降のルール変化を踏まえて計画を見直すこと」だ。噂に流されて贈与額を急に減らすより、まず事実を確認する方が賢明だろう。

※本記事の情報は執筆時点のものです。最新情報は各公式サイトをご確認ください。

まずは家族内で、これまでの贈与がいつから始まっているかを確認することから始めよう。



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